下痢とは?
下痢の原因
下痢には原因により、急性下痢症と慢性下痢症に分類されます。
I. 急性下痢症
感染性下痢症
赤痢菌や病原性大腸菌、腸炎ビブリオ菌などの侵入や、黄色ブドウ球菌、コレラ菌などのような細菌感染によって産生された毒物によって起こります。
非感染性下痢症
暴飲暴食による消化不良、食物アレルギー、毒物による中毒、薬剤、寒冷などによる刺激などによって起こります。
II. 慢性下痢症(症状が3週間以上続くもの)
消化管の疾患
クローン病などの炎症性腸疾患、乳糖不耐症(牛乳でおなかがゴロゴロ)、胃腸切除後、膵臓疾患、過敏性腸症候群。
消化管以外の疾患
甲状腺機能亢進症、糖尿病
下痢による影響
腹部症状
腹痛、しぶり腹、嘔気や嘔吐、残便感、食欲不振や腸蠕動亢進(おなかが激しくギュルギュルする)
全身症状
発熱や、脱水、栄養障害、電解質異常、倦怠感。
*アルカリ性の便の刺激に伴い、肛門周囲がただれることがあります。
下痢の治療
腹痛や嘔吐、発熱などを伴う場合は、絶飲食として点滴による治療による治療が勧められます。
下剤の特効薬はありません。下痢の原因となっている病気を治すこと、下痢を引き起こした病原体が体外に出ていくことで症状が軽快していきます。したがって、自己判断で市販の下痢止めを服用するとかえって症状が長引く場合があります。
1日に3回以上繰り返すような下痢が認められた場合は早めにクリニックを受診しましょう。